神戸新聞文化センター

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欧州文化物語 ~シュテファン・ツバイク『昨日の世界』~

ウイーンのユダヤ系作家シュテファン・ツバイクは「20世紀冒頭の10年を生きた私は、あの時ほど旧大陸を愛し、欧州統一を希望し、人類の将来を信じた事はなかった」と『昨日の世界』で書いた。だが二度の大戦が迫るのを見た。今、西欧の新聞は現在の緊張を当時と対比して論ずる人が増えた。講座ではツバイクの回想録を講師がドイツ語から訳し、彼と同時代の文学、音楽、絵画を広い視野で解説する。DVDを使ってオペラや演劇も見せたい。

【日程・内容】 *カリキュラムが変更になる場合があります。予めご了承ください
 7月12日=ツバイクの『昨日の世界』の解読と第一次世界大戦の原因の解説<第1回>
英独仏のエリートの勘違いと誤解の連鎖。ドイツ人の戦略の破綻の心理的な理由など

 8月 9日=ツバイクの『昨日の世界』の解読と第一次世界大戦の原因の解説<第2回>
1910年代のハプスブルク文化:楽観に満ちたウイーン音楽界。SF小説『山椒魚戦争』(カレル・チャペック)に見てとれる中国脅威論ほか

 9月13日=ツバイクの『昨日の世界』の解読と第一次世界大戦の原因の解説<第3回>
世紀末から1910年代にかけてのウイーン多民族文化(文学・音楽・絵画)の紹介(アルフォンス・ミュシャとスメタナ)ほか

 10月11日=初めての方に「これまでのまとめ」及び:第一次大戦勃発で「独仏英愛国熱中症と人類愛の相克」が普遍の教養人ツバイクを苦しめた。冷たい空気の中で友人ロマン・ロランとヨーロッパ平和の活動を始めた。ウイーンの画家チェシュカを紹介

11月8日=ツバイクはナショナリズム勃興期になった1920年代、人の心の底に眠る非合理(フロイト)と原初的な暴力衝動の謎に文筆で挑む。ハプスブルグ音楽家スメタナ(生誕二百周年)にも欧州が共有する芸術の立場から光を充てる。

12月13日=ツバイクは平和主義をオペラ作品にするため、『口数の少ない女』を経てリヒャルト・シュトラウスと『平和の日』を共同制作する(ナチスの圧迫で作詞者にヨゼフ・グレゴールの名を借りた)。

  • 六甲道KCC
  • 文学・歴史・教養
  • 金(第2)
  • 13:30~15:00
  • 一日講習会・体験講座
講 師 # 元駐オーストリア大使
田中 映男
曜 日 金(第2)
時 間 13:30~15:00
開講月 毎月入会できます
受講料 3ヵ月7,260円
教材費 資料代1回100円
受講会場 六甲道KCC
  • 体験できます!

    • 曜日・時間2024年10月11日(金)13:30~15:00
    • 参加費2,420円
    • 教材費無料

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