欧州文化物語 ~『昨日の世界』シュテファン・ツバイクとその時代~
ツバイクは世紀末ウイーン文化の≪黄金の黄昏≫の音楽も文学も興隆した、開放的な欧州の文化交流の中で育った。ドイツがベルギーを侵略して始まった戦争が、英仏独国民を愛国者に変えた。狭い国益と民族文化で争う欧州に米国民は目をそむけたかったが最後は介入して大戦後の世界の運営に大きな責任を負う体制まで作った。ツバイクは衝撃を受けた。今また世界はキナ臭い時代を迎えている。ドイツに留学して欧州に5回、ニューヨーク国連代表で安保理の核抑止と経済制裁の仕事にたずさわった講師田中と、ツバイクの《昨日の世界》を読み解いて世界の今を考える。
7月11日=これまでの講義のまとめ。
大戦の終了と帝国の終焉。ツバイクは偶然に.ハプスブルグ最後のカール皇帝一家がお召列車でオ-ストリアを去る場面に居合わせた。
帝国の崩壊がウイーンの芸術に影響を及ぼす。
8月8日=欧州の共産主義革命の焔がウイーンに飛び火する。ツバイクは左右の政治対決のエネルギー利用されナチズムが始まるのを目撃する。緊張の時代の独墺政治と芸術家の前衛運動を育んだウイーンのカフェー常連たちの文化。
国際協力➡国際連盟と国際連合、田中の国連外交の経験
ツバイクの時代のウイーン画壇;ユーゲントシュティールと対比させて
ウイーンの美学者が語るウイーンに残るバロックとロココの名作
9月12日=世界大戦の結末でオーストリアは困窮し、世界はもっと危険になった。ツバイクの体験した戦後インフレと賠償問題。≪全ての平和を壊した平和≫ヴェルサイユ条約が大国の国際協力と戦争予防を予定したが、「国家」のために逆に国民が苦しんだ。
ツバイクはザルツブルクに住んで『マリー・アントワネットの生涯』などのベストセラーを書いた。日本はヨーロッパに留学生を送った(印象派の太田喜二郎の例。)
ウイーンの文化サロンの伝統。
大戦間の欧州文化と日本との関わり合い:クーデンホーフ青山光子、田中マインル道子。
ウイーンの演劇①ブレヒト「下田のユーデット」世界初演『下田のユーディット』(山本有三とベルトルト・ブレヒト)
ナチスの文化政策:ツバイク著作焚書
※日程、カリキュラムは変更する場合があります
- 六甲道KCC
- 文学・歴史・教養
- 金(第2)
- 13:30~15:00
- 一日講習会・体験講座
講 師 |
![]() 田中 映男 |
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曜 日 | 金(第2) |
時 間 | 13:30~15:00 |
開講月 | 毎月入会できます |
受講料 | 3ヵ月7,260円 |
教材費 | 資料代1回100円 |
受講会場 | 六甲道KCC |
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体験できます!
- 曜日・時間金(第2) 13:30~15:00
- 参加費2,420円
- 教材費無料
- 内容資料代100円別途要